心に土足でおじゃましまっす!

アスペルガーの二次障害対策と強迫性障害(OCD)の改善を模索する日々を綴った、双方向ブログです。 似たような問題を抱える方々の参考になるような情報提供を目指します!

シチューの箱の裏

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ヒロは仕事帰りにザッチからメールで受け取った指示通りに買い物をする事があります。

 

その日もいつも通り、買う物リストが書かれたメールが届きました。

そこには ” シチューのルー ” と書かれていました。もちろん、メーカー名と商品名までしっかり書かれていました。それは具体的な指示でないと、ヒロが混乱して買い物ができないという理由からの配慮でした。

ヒロはその指示通り、シチューのルーとシチューに入れるであろう野菜や肉などを買い揃え、完璧に任務を遂行したと思い意気揚々と帰りました。

 

家に帰ってザッチが料理をしている間、本を読んでいた時、突然ザッチが謝りました。

 

「ごめんヒロさん、シチューに牛乳入れないといけなかったかも・・・」

 

メールの買い物リストには牛乳は書かれていませんでした。

でもアスペルガーと指摘されてから、ヒロなりに ” 察する ” という事を課題にして日々の生活に取り組んでいた矢先だったので、『気づけよヒロ』と自分に対して苛立ってしまいました。

 

シチューのルーの箱を見れば、必要な材料が書いてあるそうです。
(ヒロはそんなの見た事ありません。ごめんなさい。)

今後はちゃんと自分が料理するつもりで、箱を見てリストに無かったとしても買い足そうと思います。

 

でも、牛乳無くても美味しかったのでシチューに関しては、次からも牛乳無しで良いそうです(笑)

 

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お恥ずかしい話ですが、私は今までシチューを作ったことがありませんでした。

なので、一般的にシチューを作る際には牛乳が必要だという事を知りませんでした。調味料メーカーのたゆまぬ努力で、ルーの他には具と水さえ用意すれば、基本的なものが作れると思い込んでいました。

 

私は普段できる限りヒロさんに曖昧なお願いはしないように気を付けています。特に私自身も初めての経験で、いわゆる「出たとこ勝負」みたいな事は、できる限りヒロさんと一緒の時に済ますようにしています。

 

しかし、その日はとてつもなくシチューが食べたい気分でした。ヒロさんに今までシチューのルーの買い物をお願いしたことはなかったのですが、きちんとメーカー名と商品名を伝えて、間違いなくシチューのルーさえ買ってきてもらえれば、シチューは食べられると思っていました。

 

ヒロさんが買い物を済ませて帰ってきてくれたら、私は次のことを確認するようにしています。毎回ではないですが、ややこしい可能性がある買い物を頼んだ時は欠かさずしています。

  • 私の買い物リストの書き方で分かりづらい点ががなかったか
  • 頼んだものはスーパーですぐ見つかったか、不便はなかったか
  • 同系統の他商品でより良さそうなものがあったか(その商品をヒロさん的に妥協して買ってはいないか)

それらに対するヒロさんの返事次第で、次回以降も同様に頼んでいいのか、何か改善できることはあるかを考えています。


その日もそんなやり取りをしながら、袋の中身を確認させてもらっていました。ヒロさんの買い物は、上でヒロさんも書いている通り、完璧でした。ニンジンもタマネギも綺麗な良い商品を選んで買ってくれていました。もちろんシチューのルーも指示した通りの物でした。私もヒロさんも大満足でした。


しかし、私が初のシチュー作りに勤しんでいる時、発見してしまいました…シチューのルーの箱の裏面に、必要なものとして「牛乳」が書かれていることを。私は「しまった…」と思いました。私たちは普段、牛乳を飲む習慣がないので冷蔵庫にストックはありません。コーヒーも飲まないので、コーヒーミルクすらありませんでした。

 

料理に関してはオリジナリティを発揮するのが常の私ですが、今回は最初なのでメーカー推奨の方法で作ってみようと思っていました。しかし牛乳がありません。ヒロさんは既にお風呂を済ませてしまっていて、追加のお買い物を頼める状況でもありません。シチューのルーについて私は詳しくないので、牛乳の有無でどこまで風味が変わるのか予想できませんでした。

 

もしかしたら、美味しくできないかもしれない…!

 

私は焦りました。ヒロさんのお買い物は完璧で、二人とも美味しいシチューを楽しみにしていました。しかし私の知識不足で、理想のシチューが遠のいていくのです。

私は、正直にヒロさんに言いました。あらかじめ予想できる問題点は事前に伝えておかないと、ヒロさんに申し訳ないと思いました。気付いた瞬間に言わず、後から私がモゴモゴと言い訳をいうと、いつもヒロさんに怒られるので、それが怖かったという理由もあります。

 

「ごめんヒロさん、シチューに牛乳入れないといけなかったかも・・・」

 

私は、ヒロさんに「えぇー」と非難されると思っていました。しかし、実際はそうではなく、ヒロさんは箱を良く読めば自分も気付けただろうと、自分に対して怒ってしまいました。

私は今回の件は、ヒロさんが ” 察せなかった ” 例だとは思っていません。私の料理経験不足が招いた事態だと思っています。

とはいえ、お互いがそれぞれできる範囲で改善できることを改善していけば、トラブルが起こる可能性は低くなると思うので、ヒロさんの気遣いはありがたく受け取っておこうと思います。

 

肝心のシチューは、牛乳を入れなくれも、とても美味しかったです。牛乳があった方がクリーミーでマイルドになったのでしょうが、まだ試していません。

この冬の間に一回は牛乳ありバージョンで作ってみたいなと思います。

 

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