心に土足でおじゃましまっす!

アスペルガーの二次障害対策と強迫性障害(OCD)の改善を模索する日々を綴った、双方向ブログです。 似たような問題を抱える方々の参考になるような情報提供を目指します!

相手との物理的な距離

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ヒロさんと私が出会った頃の話です。

 

とあるきっかけで二人が出会ってから半月ぐらい経った頃、ヒロさんは私をお気に入りのバーに連れて行ってくれました。

二人が会うのは、出会った日ぶりです。12月初旬の寒い日でした。

 

私はそれまでの人生で、バーという所に1回しか行ったことがありませんでした。

OCDのこともあるし、不慣れな場所だし、そもそもまだそんなに親しくなかったヒロさん相手だったので、その日はかなり緊張していました。

 

バーのカウンターで、ヒロさんと並んで座ることになりました。

その当時の私は、OCDの症状が今より酷く、他人と服越しでも擦れるのが嫌でした。

電車もすいている時間にしか乗らず、例え座席が空いていたとしても汚染恐怖で座れず立ったままでした。つり革を持つなんて、もってのほかでした。(おかげで体幹が鍛えられました)

 

そういう状態だったので、ヒロさんの横に座るだけで、とても我慢していました。

 

その頃はまだ私がOCDであることをヒロさんに伝えていなかったので仕方なかったのですが、ヒロさんの距離感は相当近く、袖が擦れ合うというレベルではなく、カップルがくっついている位の圧が私の腕にはかかっていました。


まだ知り合って半月程度で、二人きりで会うのは初めてという日です。

パッと見は優しそうだし、メールでのやり取りからも良い人なのが伝わっていたのですが、どうも行動に違和感がありました。

 

私は、ヒロさんの行動を分析しました。

馴染みのバーのマスターの前で、カップルぽく振舞って自慢したいのかな、とか。

ひたすら私に好意を寄せている事を不器用にも伝えようとしているのかな、とか。

なんかそういうの目当てなのかな、とか。

色んな可能性を考えました。

 

そして私はヒロさんのことを ” 気を付けなければならない対象 ” として認識しました。

 

OCDに加えて、もともとパーソナルスペースを広く保ちたい性格もあるので、私はヒロさんの一挙手一投足にビクビクしていました。

 

ヒロさんはそんな私の思いに気付かず、私の腕にぺったりくっついて、私の顔を覗き込んで話してきます。酔っぱらった様子はなかったのですが、ただただテンションが高く、ただただ距離が近かったのです。

 

そして、さらにグッと私の顔を覗き込んで、追い打ちの一言。

 

ヒロ「クリスマスもここで会おうね、マスター予約できる?」

私「…!!!!」

 

クリスマスはなんとか断りましたが、私はとても混乱していました。

 

ヒロさんは、断じてチャラい雰囲気ではないのです。でもすごいグイグイ来る感じだったのです。私はドン引きです。

 

その後、怖いもの見たさの私の馬鹿さ加減とか、ヒロさんの思い切りの良さとか、色々なことが奇跡的に重なって今の関係になったのですが、当時の事を振り返ると、これもヒロさんの特性が関わっているエピソードなのかなと思いました。

 

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他人との距離については、耳からの情報処理が苦手な事と関係があると思います。


ヒロは人の目を見ないとまともに会話ができません。

その為、何かしている時でも声をかけられると、それまでしていた事をいったん止めて、相手を見て聞きます。

 

それでも『理解できない』又は『理解されていない』と感じると、もっとよく相手の表情を読み取ろうとして距離が近くなっていくのではないかと思います。


なぜこんな他人事のように書くかと言うと、ザッチに指摘されるまで意識していなかった為、ヒロもザッチと同じでパーソナルスペースは広い方だと思っていたからです。

実際、それほど理解する必要がないと感じている相手だと、最初からパーソナルスペースはかなり広めに取っていて、一歩近づかれたら一歩引くくらい広いです。

 

つまり、距離が遠い人は敵意を持っているという意思表示で、距離が近い人は好意を持っているという意思表示と無意識に理解していたのだと思います。

 

だから、距離を近くするという事は、『敵意は無いよ』という意思表示なんです。

 

しかし、ヒロは関西の人はみんな距離感が近いと感じていました。

そんな関西出身のザッチに距離感が近いと言われるとは思いませんでした。

 

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