先端恐怖症について
ヒロは昔から先端恐怖症でした。
これは子供の頃からで、自分だけ極度に尖った物が苦手だなと感じています。そして、先端恐怖症という名前は昔から知れ渡っていたので子供の頃から自覚がありました。
他人が持っているペンや箸が自分の方を向いているだけでも、しんどい事があります。
そんな状況なので雨の日は大変です。
みんなが持っている傘が少しでも自分の方へ向くとしんどいと感じるのです。
【光が苦手な話】で書きましたが、晴れた日は晴れた日でしんどいので、心休まる日は曇りの日しかありません。
ヒロはテーブルや椅子の角が尖っていても怖いです。
だから、ヒロ家には角が尖った家具はありません。
比較的無意識に家具を選んでいるのですが、この記事を書いている時に部屋の隅々まで見渡してみたところ、見事にすべての角が丸まっていました。
こういった時、自分がこだわりが強くて良かったと思えます。
ヒロさんが先端恐怖症だと知ったのは、知り合ってそこそこ経った時でした。
紙に何かを書いて説明する時に、私の使うペンの先が、向かい合って座っているヒロさんの方に向いていたのです。
ヒロさんはそっと手を出して、先端が見えないように隠しました。
普段のヒロさんは、お箸もカッターも問題なく使えていたし、私の使うお箸の向きについても(たまたま)注意されたことはありませんでした。なので、当時は私が使うペンにそこまで反応するとは思っておらず、驚きました。
私がヒロさんにとって不快な事をしたのにもかかわらず、ヒロさんが怒らずいてくれたのは、今思い返すとありがたかったなと思います。
どの先端に恐怖をおぼえるかは、その日のコンディションにもよるようです。
先日、普段よく行く外食先で、ラミネート加工されたメニューが辛いと言っていました。普段から思っていたのかもしれませんが、少なくとも私はその日初めて聞きました。
机の横に立てて置いておくと、メニューの角が目に迫って見えているのだそうです。
私のOCDもそうですが、その日のコンディションによって辛いことの強弱が変わる気がします。
嫌な恐怖感が脳に染みつかないよう、調子が悪いなと感じた日は、できる限り刺激となる物は避けて、ゆっくり過ごせたら良いなと思いました。